2007年4月23日 
代々木ワンダーステーションにて
『縫う』レコーディング二日目

『うためうた』

今日2曲目は、『うためうた』

この曲は、奄美大島の唄者、朝崎郁恵さんに初めてお会いしたときに、

或るお話を伺って、私からでてきた唄です。

そのお話の中に、

「うたには火をつけて燃やすことができないのですよ。」

と言うお言葉がでてきました。

その言葉は私にとって、とても衝撃的でした。

そして、このアレンジを笹子さんと相談したときに、

ピアノ、パーカッション、ギターで行こうと言うことになりました。

ピアノは、今回初めてご一緒する鬼武みゆきさん。

すーっと、姿勢の正しい綺麗な綺麗な女性です。

ずっと、彼女が何かをしているところを見ていたいそんな方です。

私もボーカルブースに入って、唄い、オケを録音するのと一緒に、

一発録音でした。

パーカッションは、これまたずっとずっと憧れの方だったりょうさん。

りょうさんは水の中で演奏するように、パーカッションをたたきます。

空気の流れとか、音の重さとかを知っている方なんだろうなぁ。

たたずまいがすごく一緒にいて安心します。

ずわーっと音が来て、集中して、唄いました。

あまり記憶がありません。いつのまにか出来ていました。

 

そして、母のお弁当。

前回の自主制作『あかり』のレコーディングの時にも、

母がお弁当を持たせてくれました。

良い物を食べないと、いい音はとれないわ!という確固たる信念の元に。

そして、このお弁当、みなさんがすごく喜んで下さる。

「おいしい、おいしい」と皆さんの表情が変わる。

つながる。こうも食事は大事な物かと、実感させられます。

そしてなにより、母と言う人の存在の大きさ、愛情の深さ、

それにまた心から感謝します。

あんなに生意気を言ってきたのに、こんなに好き勝手に生きているのに、

母は、しっかりと揺るぎない心で、私を大切にし、

そして、私を助けてくださる方々に感謝をしている。

そして、なにより、この人がいなければ、

私はこの地球にもいないわけで、このレコーディングもないわけで。

最近、実家をでた私自身が、一番、母の料理を実は喜んでいたのです。

NUU


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