2008年11月27日

おでかけアリオス
福島県いわき市にて『田人第一小学校 コンサート』
ギター笹子重治さん

いわきアリオスhttp://iwaki-alios.jp/

 

お昼には、一緒にこんにゃく作り体験!楽しかった!

 

本当に感動しました。
今日は、田人(たびと)第一小学校で田人中の子供達80人の前で唄いました。
この日を迎える前に、ビデオレターを頂いたり、
色紙を頂いたり、お手紙を頂いたり、
その返事に私からビデオを送ったりして、
事前に交流させていただきました。

なにしろすごかった。

目の前の子供達が、草野心平さんの詩
『鰻と蛙』『第八月満月の夜の満潮時の歓喜の歌』を大きな声で
完璧に覚えて、唄ってくれていた。
『123456789,10』や『スープ食べよう』も
天井が割れるかと思うくらい大きな声で、
唄ってくれていた。

思えば、目の前にいる子供達の年齢で、
私は、草野心平さんの詩に出逢い、授業参観で、暗唱し、
朗読しました。

そのときに体に残った一節は、
「つんつんつるんぶつるんぶつるん」と言う言葉だけで、
何という詞のタイトルか、覚えていませんでした。
大人になって、いろいろ探してみたけれど、その詩に再会する事は出来ずにいました。

そして、昨年福島県いわき市にアリオスという劇場が出来るので、
その劇場を皆さんに知っていただくためのお出かけアリオスという企画のため、
前田さんにお声をかけていただきました。

そして、いわき市の説明を受けている最中に、
いわき市は、草野心平さんのお生まれになった土地であることを知りました。
そして、前田さんにこの「つんつんつるんぶつるんぶつるん」という詩を
ご存じですか?と伺うと、ご存じないとのこと。

少し残念に思っていると、いわき市とはこんな場所という
アリオスのスタッフ矢吹さんが作ってくださった資料に、
一編だけ、心平さんの詩が付いていた。
それがまさに「つんつんつるんぶつるんぶつるん」と含む
『河童と蛙』だったのだ。

大興奮した私は、おでかけアリオスの企画も喜んで引き受け、
いつかこの心平さんの詩に曲をつけてアルバムを
発売する決意をした。

そして、今年2008年の5月、アリオスや、草野心平記念文学館に
多大なるご協力頂き、アルバム『つんつんつるんぶつるんぶつるん』
を発売することが出来た。

そして、今日。
心平さんがお生まれになったのは、いわき市でも小川地区で、
田人ではないけれど、心平さんの生まれ故郷いわき市で、
産まれた子供達が、東京生まれの私がこの偶然のなか
出逢った詩に曲をつけたうたをでかい声で唄っている。
ものすごい循環だと思って、体の芯から感動した。

うたが、やっぱり自分の意志だけで動く物で無いことを実感。

その私が9才の頃から、こんな日がくることを誰が想像しただろう。
9才の頃の私から、今に流れている時間や、空間を思った。
ものすごいことが起きているなぁとしみじみ感じた。
心平さんの詩を知らなかった子供達が、
覚えて唄ってくれている。
今日、初めてコンサートを聴くと言う子供達が、
沢山手を挙げてくれました。

人生すべてがつながって起きている出来事。
それは勿論、すべて、そうなのだけど、
今日は目の前にその事実が具体的にあって、感動した。

人生はすごい。

すごすぎる。

そして、今日は、憧れの写真家、平間至さんに撮影していただきました。

本当にいわきアリオスには、すばらしい機会と出逢いを頂いています。

田人第一、第二、貝泊、石住小学校の皆さん、
本当にありがとうございました。
また一緒にうたおうね。

そして先生方のご協力がなければ、この日は実現しませんでした。
ありがとうございました。
そして、緑川智則さん、本当にこの機会をありがとうございました。

私の歌手人生にとって歴史的な日でした。

NUU2008年11月27日

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